2023年第2回診療所事務長会

事務長の新しいカタチ

~20年後のクリニックの姿を考えたことはありますか~

 

5月17日に開催いたしました2023年第2回診療所事務長会では、大阪府堺市で小児科2院を経営される中野景司理事長に講師をお願いし、セミナーを開催いたしました。

50名の方に早々にお申込みをいただき、早々に募集を締め切りました。

今回は残念ながら参加できなかった方のために、セミナーの一部をこちらで報告させていただきます。また、セミナーの詳しい内容は、月刊「クリニックばんぶう」7月号にもレポートされる予定です。お楽しみに☆


 

■事務長を雇うかどうか、理事長も悩んだ

中野先生が運営する医療法人社団ワッフルは、堺市北区と南区に小児科を開設しており、分院を持つようになってから事務長を雇用しています。それまでは中野先生自身が書類整理なども行っていましたが、いよいよ手が回らなくなってきたからです。しかし、事務長を雇用するということは、その家族も含めて面倒をみるということ。事故や体調不良、不慮の災害などで、法人をたたむことになったら、事務長とその家族を守ることができるのだろうか。当時、大阪の2つの医療法人の理事長が交通事故で亡くなったというニュースを見たこともあり、雇うことの責任を痛感して中野先生は大いに悩んだそうです。

 

■雇用してわかった事務長のスキルの高さ

 事務長を雇用したことで、書類整理だけではなく、業務改善やマーケティングなども任せることができ、中野理事長は事務長のスキルの高さを感じたといいます。補助金の取得や新規事業企画、外部人脈の活用などのほか、コンサルティング力もあるのではと感じた中野先生は、事務長にある提案をしました。

 

■20年後の法人と事務長の姿をイメージしてみてほしい

医療法人社団ワッフルでは、当初、自院専属の事務長として雇用しましたが、話し合いの末に外部事務長としての契約に変更。事務長が株式会社を設立し、他院のコンサルティングや他事業を運営しつつ、ワッフルの事務長業務を受託するという新しいカタチにシフトしたそうです。

「理事長や院長が引退した後の事務長自身の生き方を考えてみてほしい」と語りかけた中野先生。法人がなくなったとき、事務長とその家族が困らないためには、法人専任ではない働き方もあるのではないかと提案し、セミナーを終えました。

 

■恒例の懇親会。初めて事務長会に参加してくださった方が多数いました

 

■次回は7月19日(水)18:30~在宅療養支援診療所グループ理事長によるセミナーです

2023年3回目の診療所事務長会は、在宅療養支援診療所を大阪、兵庫、京都、奈良に広く展開するナチュラルケアグループの理事長である渡辺克哉理事長をお迎えします! テーマは「在宅事業を成功に導く 事務長の役割」です。申込開始は、こちらでご案内します。

また、診療所事務長会では、今後もさまざまなセミナーを開催していきます。聞きたいテーマやご要望などがありましたら、ぜひ「お問い合わせ」フォームよりご意見をお寄せください。